【化学基礎】分子結晶と共有結合結晶の違いと見分け方

共有結合って全部が分子結晶じゃないんですね!
どうやったら見分けられますか?

見分け方は簡単なのですが、今日は違いの説明と見分け方を紹介します。

分子結晶

分子結晶とは

分子結晶とは分子が、分子間力という弱い力で引き寄せ合い、結晶になったものです。

弱い力なのに結晶って作れるんですか?

確かに弱い力なので簡単には結晶は構成されません。
そのため、分子間力は粒子の熱運動が小さくなり、原子の距離が近くなった時に効果を発揮する力になっています。

つまり、温度が小さい時にしか発揮されない力なんですね。

 

物質の分子間力についてはこちら↓

aoi-rika.hatenablog.jp

 

分子結晶の性質

分子結晶は比較的に超低温で作られることが多いのですが、常温で有名なものはナフタレンヨウ素です。

2つとも昇華しやすい物質ですね。

その通り!分子結晶は結合が弱いため、熱を加えれると簡単に気体になってしまいます。

共有結合結晶

共有結合結晶とは

共有結合結晶は原子が共有結合で繋がって結晶を作っているものです。

分子結晶とは何が違うんですか?

共有結合結晶は原子が大量に共有結合で繋がっているのに対して、
分子結晶は共有結合で分子を形成したら、その分子がファンデルワールス力で結晶を作ります。

つまり、共有結合結晶は共有結合でガチガチに結合していて、分子結晶は分子が弱い力で繋がっているだけなんですね。

共有結合結晶の性質

共有結合は強い結合なので、共有結合だけでできている物質は非常に硬い物質が多いです。

主な共有結合結晶
黒鉛・ダイヤモンド・ケイ素・二酸化ケイ素

でも黒鉛は鉛筆にも使われますし、あんまり硬くないですよね?

黒鉛は平面状に共有結合をしますが、それが何枚もファンデルワールス力という弱い力で積み重なっているだけなので他の共有結合結晶に比べると弱い力ですね!

見分け方

見分け方はずばり、共有結合結晶を覚えてしまうことです!

それ以外は分子結晶だと思えばいいんですね。

高校生のうちはそれで問題ありません!これさえ、分かっていれば、共有結合しているものでも、組成式分子式の違いが分かります。

まとめ